Captain Teaの音街道日記
懐かしい思い出や最近の出来事から未来の夢まで聴きたい音楽とともに綴ります
10年大昔
 ホームページを開設してから10年。ひと昔どころではない,もう大昔だ。パソコンやネット環境と同様に音楽制作の世界も激変した。
 だが10年前の自分は人生の中で音楽や楽器に一番疎かった時期。なにせネットを始めた動機は,仕事一筋の生活がたたったのか病気で長期入院したので新たな自分を作ろうとしたことなのだから。1997年はそんな時期。
 手元にはキーボードマガジンも93年からの空白に入っていてデータがないので,メーカーのリストなどで当時を推測してみると…。
 シンセはサンプリング波形をエディットするタイプが充実し始め,アナログモデリングも出始めた頃。HDレコーダーやパソコンでのオーディオ録音も進んできていたはずだが,まだまだプロ仕様の高価な物ばかりだったはず。USB機器の普及はWin98以降なのだし。GM音源はかなり広まっていたが,アマチュアによるパソコンの活用はシリアル接続等によるMIDIシーケンスソフトが精一杯だったようだ。まだまだカセットMTRの新製品が出ていたそんな時代。
 その後音楽制作を再開してRolandのUA-100G,YAMAHAのS30そしてXG-Worksなどを手に入れたのが2000年前後。ようやく時代に追いついてそれが今へとつながっている。最近は音源やエフェクトのソフトウェアでの進歩が著しいといった所か。
 ネット環境も転送の高速化,メモリーオーディオとの連携,ソーシャルネットの普及,などがあって,音楽活動の重要な場になってきた。
 たった10年でも予想はつかない。だから10年後も全くわからない。そもそも自分が生きているかどうかもわからないし。

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(2006/09/30)
不明

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テーマ:日記 - ジャンル:音楽

聴いてもらえるということ
 その昔,自分の作品を他人に聴いてもらうには,生演奏以外の方法はごく限られていた。
 主な物といえばカセットテープだ。「デモテープ」という言葉があるくらいで,人に聴かせるにはまずこれだった。ラジカセでの一発録りに始まって,4trのMTRが手に入るようになったら多重録音して,作品を必死に作り上げていた。
 それでもアナログのテープではダビングのたびに音質は低下するし,できた作品は直接渡して聴かせるしかない。もちろん郵送はできるが当然知ってる人にしか送れない。不特定多数に聴いてもらえるわけではない。
 スタジオでレコーディングしてアナログLPにすれば音質は向上するが,自主制作ではやはり「手渡し」が基本になる。事務所との契約など本格的なプロデビューをしない限り作品はなかなか広まらない。
 今,デジタルレコーディングとインターネットの技術で時代は変わった。テープの時代には聴かせられなかった膨大な数の人々に聴いてもらえるチャンスがある。
 ビジネスとして利益を上げるにはいくつかの“手間”を経る過程が必要だが,芸術家として最も大切なのは金が入ることよりも作品を聴いてもらうことだと考える者には恵まれた世界である。
 そう,聴いてもらうだけでも困難だった時代を思い出せば,このデジタル時代は幸せに満ちている。

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オーディオ製品のカラーリング
 プリメインアンプやカセットデッキなどのいわゆるオーディオ機器。昔はほとんどが黒だった。たまにシルバーがあってゴールド系は稀少だった。しかもそういう金属系の配色は超高級機に施されていた。
 そんな高級感漂う色も最近は普及機に施されている。かつての憧れにうったえた販売戦術かもしれない。でも店頭でもネットでもそれに釣られてゴールドな機種につい目が向く。だがそれでいい。時は経ったのだし,かつての高級機の性能が現在の普及機で実現されていることもあるし。

Pioneer A-D1  (ゴールド) Pioneer A-D1 (ゴールド)
(2000/06/30)
パイオニア

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1993年
 キーボードマガジンの93年1月号を見る機会があった。私が音楽に満ちた学生生活を終えて研究者として旅立とうとしていた頃である。
 シンセについては純合成とサンプリングを融合させた音源が主流になり,シーケンサーを搭載した「オールインワン」が増えてきた頃。小型のGM音源モジュールをセットにしたパソコン用シーケンスソフトも花盛り。それでも録音の主流はまだアナログのテープだった時代に,ついにデジタル化の兆しが見えた時代だった。
 TASCAMのDA-88は8mmビデオを,ALESYSのadatはS-VHSビデオを用いたデジタルレコーダー,そしてRolandのDM-80はハードディスクレコーダーである。いずれもコントローラー等を含めれば百数十万円にもなるが,アマチュアの手は届かなくとも目は届く所へやって来た感じだ。
 パソコンによるデジタルオーディオのレコーディングも,Studio Vision,Cubase Audio,Audio MEDIA IIといったMac用のソフト(セット)が顔を見せている。まぁソフトがあるといっても「パソコン」と呼べる値段のハードではCPUもメモリーもHDも貧弱なので,やはりアマチュアには高嶺の花ではあるが,それでも「将来は」という現実的な目標にはなってきていた。
 そして今,デジタルが当たり前の時代を生きている。
 さてそんなレコーディングの変革期が93年に訪れていたのなら,今はどうなのだろう。作品の発表方法の変革期か?
 依然として大手企業や権力機構によって握られている音楽界が,ネット配信によってどれだけ変わるのか。話題としては盛んに取り上げられているが今後どれだけ実態が伴うのか。今,この息吹にもっと耳を澄ました方がいいのかもしれない。

Keyboard magazine (キーボード・マガジン) 2007年 10月号 [雑誌] Keyboard magazine (キーボード・マガジン) 2007年 10月号 [雑誌]
(2007/08/28)
リットーミュージック

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未来を描いたその後は
 『未来志向』のラストナンバー『時は止まらない』は当初はエンディングがあっさりし過ぎていた感があったので,アルバムは終わってもまだ道が続いている感じを出すべくアレンジし直した。でもまだあれでも完全に納得はできていない。満足度で言えば『新時代へ』とは対照的である。また直したくなるかもしれない。本当に時は止まっていない。むしろ1つ前の『夢はるか』の方がよっぽど最終章にふさわしい荘厳な終わり方だったが,この曲でアルバムが終わると本当に物語が幕を閉じてしまいそうな気がするので曲順は入れ替えなかった。そんな未来への扉を開けた状態でアルバムは完成した。
 思えばYMOに夢中だった四半世紀前にはもっと機械的で合成音に満ちた未来を想像した。実際にそんな楽曲もたくさん生まれてきた。でも古典的な楽器の1つであるピアノは今でも最前線で新しい音楽を生んでいるように,古くからある楽器や機材や作曲手法からも新しい世界を描くことはいくらでもできる。だからテーマにこだわらずに心に浮かんだ未来をそのまま音という形にした,そんなアルバムに仕上がったと思う。具体的にこの音色が新しいとかこのアレンジが斬新だということではなくても,間違いなく過去には無かった曲たちなのだから。
 こうして力強く未来を志向したアルバムも,ひとたび完成してしまえばもう過去の作品である。もちろんさらに先への継続性を持たせていたし,聴けばそれを感じることもできるのだが,すぐ次作に取り掛かる余力はしばらく無かった。『新時代へ』ほど自分自身に勇気を与えてくれる作品はなかなか描ける予感がしなかった。でも全曲新作でまとめたアルバムができたことで確かに未来へ一歩踏み出したという達成感があった。過去をむきになって否定しようとは思わなくなった。思い出は思い出として大切にし,過去から学べる事は学び,それから新たな未来を見据えたいと感じていた。
 その後,旧友と久しぶりのコラボレーションの機会もあり,より柔軟に音楽に接する楽しさも思い出し,また新たな道を探す旅が始まろうとしていた。

USBミキシングスタジオ MW10C USBミキシングスタジオ MW10C
(2007/06/25)
ヤマハ

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未来へ向けて
 今でも帰省すると昔の雑誌が残っていたりする。当時興味を持って読んでいた記事も懐かしいし,一方で当時は目に留まっていなかった広告も気になったりしてくる。そしてもしそんな機材を当時手に入れていたらどんな音楽を創っていたのだろうか,と思いをめぐらすこともある。
 それでも過去は過去でしかない。何を想像しようとも歩んできた自分の人生は1つしか存在しない。あの頃の作品を今の機材で演奏や録音ができればもっと素晴らしくなるのにと思っても,過去にそれを実現させるのは不可能だし,今それを実現させても過去の焼き直しに過ぎない。
 『Two Centuries』でやったようないわばセルフカバーは容易に完成度の高い作品集を作れてそれなりに楽しいのではあるが,それでは道を前へ進んだことにはならない。まぁあの作品集は,学生時代に“アルバム”が未完だったから“今世紀”に自分なりの到達点を踏むためにあのように完成させたが,もう次はそういう目標は存在しない。過去の2つのテープ版アルバムは両方とも新作とセルフカバーの混成だったが,ブランクを経た今,未来を向いてこそ価値がある。新しい自分と新しい機材がここにあるのだから,次作はすべて新曲で固めようと思った。
 そんな未来を志向する理由は発表ページにも書いた通りだ。批判めいた文章になっているが,スタンダードやカバーの専門家がいてもそれは別に構わない。それが彼ら自身の道でありそれを究めればまた美しい芸術性を感じられるといういもの。でもずっとオリジナルを発表し続けてチャートの上位を走ってきた者たちまでもが,急に相次いでカバーに走り出したのが気になっていた。TV番組等の志向についてもあのような印象を持っていた。それでいいのか。今過去を振り返っていい時代だったと感じるように,将来に今を振り返ってやはりいいと感じられる時代にしたかった。
 またこの新しいものを創ろうという呼びかけは自分自身に対してムチ打つものでもあった。こんなちっぽけな自分の作品で社会をどうこうできるものではないだろうけど,まず自分自身を未来へ向けたかった。そしてアルバムの1曲目『新時代へ』の制作に取り掛かった。

我が作品集もこれで制作

YAMAHA ミュージックシーケンスソフトウェアSOL2 [MA-162W] YAMAHA ミュージックシーケンスソフトウェアSOL2 [MA-162W]
Windows (2003/06/28)
ヤマハ

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過去から未来へ…WEB版アルバム『Two Centuries』
 学生時代の友人と目指した共同アルバムも,作品づくりは進んでいたのにアルバムとして完成の日を迎えることは無かった。もう遠い過去となっていたが,思い出を作りそびれた無念さがあった。あの頃にカセットMTRで製作途中だったテープはラックに収められてこれからも眠ったままだろうが,暫定的にミックスダウンまでいった曲はその後も聴いていたし,未完の曲も楽譜はある。新しい装備の実力を見極める格好の素材ともいえたこれらの作品をまとめてみることにした。
 当時を思い出しながらまずオケをアレンジしながら入力した。そしてヴォーカル用のメロディーも入れておける。これは後でミュートすればいいのだから。この辺がトラック数が少ないMTRとは大違いである。こうして未完の作品集を世紀を隔ててやむなく(笑)ソロとして完成させたアルバムとなった。機材が進化して音色も音質も格段に向上した。歌の技術がそれについていけてないが。

 WEB版アルバム『Two Centuries』
1:風のかなたに 2:一輪咲く花のように 3:愛のShooting Star
4:City Night Dreamers 5:君がいる場所(You and Me)
6:From the Terminal 7:Bay City Oasis 8:悪いライオン
9:Tarjeta Amarilla 10:この雨が上がれば 11:My Own Mind

 学生時代に歌入れもしていたのは2,3,11,(インストとして1も録音済み),詩も曲もできていたのが4と6,これらが“前世紀”の作品だ。5と7は曲のみできていた。これらを聴くと,こんなアルバムを作りたかったんだよなぁ,と感慨ひとしおである。当時よりカラオケは美しくなり歌は醜くなったが。
 もちろん21世紀となった今(つまり2002年当時)アルバムを発表するからには,過去の焼き直しだけで満足はできない。ここへ至った物語がもちろんある。それが8〜10曲目である。
 歌詞は日本語にこだわった。別に英語が悪いわけではないが,日本語の環境で育ってきた自分に英単語や英語表現に込められている真実を理解できるはずはないのだから。日本語で表現できる内容をわざわざ外国語に訳して意味がずれてしまったら何にもならない。片仮名言葉も最小限にとどめ,自分の思いを正確に表現しようと考えた。形の無い物を敢えて形にするのが詩であるような気がした。
 この3曲,スタイルは違えど自分の不安や迷いを吹っ切ろうとする気持ちが込められている。過去に固執もせず否定もせずに明日へ向かって歩くための道標だったと思う。
 ただいかんせん歌が貧弱だ。音程もタイミングもふらふらである。表現力が云々できる以前の水準でつまずいている。しっかりしたヴォーカリストが歌ってくれればどんな作品に仕上がるのか夢を描いたりしたが,とりあえず作品展示場としてはこれで完成にした。

ヤマハ ミキシングコンソール MG10/2Cヤマハ ミキシングコンソール MG10/2C
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テーマ:DTM関連 - ジャンル:音楽

進化していたDTM
 10年ひと昔と言うが,パソコンほどではないにしても楽器やレコーダーの変遷は著しい。シンセは高音質なサンプリング波形をデジタルにエディットできる機種ばかりになり,録音はカセットテープからハードディスクそしてパソコンへと進化した。メーカーの個性が乏しくなった気がするが,安価で簡単に高品質な楽曲作りが出来る時代だ。CD-Rも普及した。体裁としては本物と遜色ない“アルバム”が自作できる。機材による優位性の差が減ったから,余計に創作力が問われる時代でもある。
 S30に付属のMIDIシーケンスソフトであるXG-Worksの機能限定版に手応えを感じたので,さっそくXG-Worksを製品版にアップグレードして既存の曲などで入力や再生を試した。パソコンの画面で楽譜を自在に編集でき,それをすぐ高音質のシンセが演奏して答えてくれる。鳥肌が立つ思いだ。10年前でもパソコンによるMIDIファイルの作成や再生は可能だったが,音源も演奏能力もちっぽけな割りに高価であるか,およそ手の届かないプロ仕様であるかのどちらかだった。雑誌を見て空想の中だけで動いていたシステムがさらに進化して手元にある。
 さらに今はオーディオもパソコンで操れるのだが,オーディオデータの録音や編集はXG-Worksでもできなくはないものの,やはり専用のレコーダーソフトの必要性を感じた。そこでMIDIデータの編集は扱いやすくファイルサイズも小さいXG-Worksを引き続き使い,オーディオの録音と編集にはXG-Worksとの互換性を重視してYAMAHAのSOLにした。
 こうして曲作りから録音やミックスダウンまですべてパソコンで行えるようになった。音質も良かったが編集機能がありがたかった。狭いモノクロ画面のシーケンサーや,一度録音したらパンチインによる再録音でしか修正できなかったMTRとは大違いである。これが現在では当たり前のことなのであるが。それでもMTR時代のような手作り感が消えてはいないのが楽しい。“コンピューターによる**”という言葉を聞いて,すべてが自動化されているような先入観を持たれる時代では今はない。パソコンはありふれた道具の1つに過ぎず,人間味が香る作品も機械的な作品も生み出せる。

Cubase Studio 4Cubase Studio 4
(2006/12/18)
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