Captain Teaの音街道日記
懐かしい思い出や最近の出来事から未来の夢まで聴きたい音楽とともに綴ります
松田聖子のアルバム考
 アイドル歌手のアルバムというのは,ややもするとシングル曲以外は見所に乏しい印象の薄い作品ばかりだったりして,それよりもジャケットであるとかポスター等のおまけが目的で手に入れるなんてこともあったりする。そんなアイドルにありがちな“手抜き”アルバムとは対照的に,松田聖子のアルバムは実に充実していた。シングル曲以外も豪華な作家陣が手がけ,もちろん歌も作品の質を最大限に発揮する表現力に満ちていた。歌謡曲では評価の対象として注目されにくいアルバムが,彼女の場合は脚光を浴び続け,このあたりも女王たる所以といえよう。そんなアルバムをよく聴いたものだった。そして今でも。
 ただ質が高いなりにも多少の充実度の差はあったような気がする。各曲の印象度や盛り上がり,アルバムを通じてのストーリー性など,気に入り具合や病みつきの程度は違ったっけ? そんなよく聴いたアルバムの中でピカ1はやはり『風立ちぬ』か。シングル曲中心のベスト盤『Seiko・index』にもこのアルバム収録曲が入ってるくらいで人気はかなり高いようだ。以下『シルエット』,『Windy Shadow』,『SQUALL』,『ユートピア』,『Pineapple』といたところだろうか。他にも名作揃いだが,BOXとなると簡単には手を出せない(苦笑)。 シングル曲とアルバム曲からピックアップされたベスト盤LPの『金色のリボン』が,そのままの形ではCD化されていないのが残念。
 いずれにせよ時が経ってなお名作としていつまでも愛され続けるのだろう。

風立ちぬ風立ちぬ
(1990/10/15)
松田聖子

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ユキヒロミュージックの原点〜『Saravah!』
 YMO結成前に出された高橋ユキヒロ(当時はカタカナ)の1stアルバム『サラヴァ!』。 実際のヨーロッパに今どんな風が吹いているかは分からないが,このアルバムは憧れのヨーロッパの空気で満たされている。
 ボラーレやセシボンといったヨーロピンのカバーも楽しいし,もちろんオリジナル曲が味わい深くて素晴らしい。心地良いリズムとロマチックな歌。そして坂本龍一が奏でるピアノが,オルガンが,オーケストラが,これまた華麗に煌めいている。そしてYMO誕生を予感させるテクノなエッセンスもそこかしこに散りばめられている。
 参加ミュージシャンは他に,細野晴臣,高中正義,加藤和彦,山下達郎,吉田美奈子,などなど,まさに「今」を作ってきた強者たちが集まっていた。時を重ねて懐かしさと今なお新鮮さを感じさせるこのアルバム。発売当初の出足は不調だったそうだが,30年近く経って今や大人気の名作となったようだ。

サラヴァ !サラヴァ !
(2005/03/24)
高橋幸宏

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こんなボサノバを待っていた〜高尾典江『Sonho』
 ポルトガル語で“夢”という意味の『Sonho』というボサノバのアルバム。高尾典江(ボーカル,ギター)と中島徹(ピアノ,トロンボーン)のユニットだ。
 透き通った暖かい歌声,リゾートの潮風そよぐ心地良いリズム,ふんわりとした気分にさせてくれる曲の数々が楽しい。ボサノバといえば,まず本場ブラジルのスタンダードや新作があり,アメリカンジャズやポップスがアレンジされたものがあり,でも日本語のオリジナル曲は貴重だね。味わい深いメロディーと心に響く歌詞がまた嬉しい。カバー曲もいくつか織り込みながら,地球の裏側と音楽で行き来できる,そんなアルバム。
 ところでこの「Sonho」って,アルバムのタイトルはこれなんだけど,2人のユニット名も「Sonho」。 でもCDの背表紙とかは“高尾典江 Sonho”。 まぁユニット名よりも高尾ブランドの方がとっつきやすくていいかもしれない(笑)。

Sonho Sonho
Sonho (2007/04/25)
バウンディ

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ma〜na 「花緑青」
 自然の声を歌声にのせて聴かせるシンガーソングライター:ma〜na待望のフルアルバム。ミニアルバム既収録の作品も新たにレコーディングとのこと。この制作のためにライブもしばしお休みして魂を込めた期待の新作のようで。ホームページではネットラジオも再スタートして絶好調。今後のライブも要注目。

花緑青 花緑青
ma~na (2007/06/08)
インディペンデントレーベル

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20周年のカシオペア
 1999年に出たカシオペアの「MATERIAL」はデビュー20周年の時のアルバムだ。サックスやトランペットが加わって“西海岸サウンド”な曲もあれば,昔ながらのカシオペアスタイルな曲もあり,そして正式メンバーでなくともサポートメンバーとして神保彰がドラムを叩いていればそれだけで満足できたりする一作。じっくり聴いてもよし,BGMで軽く聴いてもよし,な楽しい作品と感じた。

MATERIALMATERIAL
(1999/05/19)
カシオペア

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いつまでも味わい深く
 ビル・エバンスがスコット・ラファロ,ポール・モチアンとトリオを組んで奏でる不朽の名作「ポートレイト・イン・ジャズ」は,どこでも評価がきわめて高いのはもうご存知の通り。
 専門家が専門的に分析するもよし,マニアがマニアックに聴き入るもよし,そしてもちろん何も考えずに寛いで聴いてなお心地よい,そんなジャズの楽しさに満ちている。
 CDプレイヤーを手に入れた頃に買ったCDだが,二十年ほど経って何ら色あせることのないいつもでも聴いていたいそんな作品だ。

ポートレイト・イン・ジャズ ポートレイト・イン・ジャズ
ビル・エヴァンス (2007/04/11)
ユニバーサルクラシック

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ゆるんだ教授をどう楽しむか
 似たようなタイトルに似たようなジャケットの2作〜「/04」と「/05」という坂本龍一のアルバム。ピアノ中心の演奏でテレビCM曲やYMO時代のヒット曲のリメイク版などが収められている。
 キャッチフレーズには「ゆるみ系」とあり,そう,癒しでも和みでもない。だいたい「ゆるみ」というのは気の緩みなど悪い意味に使われがちなわけで,アルバムとしての完成度を期待するなという気持ちも込められていたのかもしれない。
 実際,「コンセプトが気に入らない」「(リメイク作品は)オリジナルの方がずっといい」という評価も目にするが,ゆるんで聴いてこそのアルバムであることを忘れないで欲しい。決して「YMOの坂本」ではなく,「CM曲で人気の坂本」を集約したアルバムである。しかしながらCM曲だけを並べれば個々のCM(あるいはその製品)コンセプトが様々であることそのままのバラバラなアルバムになってしまうが,リメイク曲との“協奏”アルバムにすることで,CM曲で活躍する最近の教授の中にどんな音楽が流れているのかを感じることができる仕上がりになっていると思う。
 さて06年の教授の中にはどんな音楽が流れているのだろうか。

/05/05
(2005/09/28)
坂本龍一

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NYテイスト満載
 ここらで再び渡辺美里の登場。アルバムは「Flower bed」。かれこれ15年ほど経つ今に至るまで一番よく聴く美里のCDといったところ。
 ニューヨークで強力なホーンやストリングス陣をバックに迎えてのレコーディング。そんなパワーにも後押しされ勢いも増し味わいも深まった一作。アルバムとしての統一感もあり,何度聴いても飽きない楽しい作品。自信に満ちた雰囲気も伝わって,元気が出るというよりむしろ安心できる気分になれる,そんなアルバムだと思う。

Flower bed Flower bed
渡辺美里 (1991/07/01)
ERJ

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